• テキストサイズ

Love Delusion…

第18章 Graduation… ♥︎ 〜大将優〜



次の日。
両親は親戚のところへ行くと言って、出かけた。
明日の夜には帰るらしい。
それまで1人。1人になると、大将くんのことを考えてしまう。

アドレスを引っ張ってきて、本文を作成しかけては、削除した。

会いたい。会いたくない。
……会いたい。

時計を見ると、午前8時17分。遅刻はするものの、1限目には間に合いそうだった。

『…ほんと、馬鹿みたい』

少し自嘲気味に吐き捨てて、ブラウスに袖を通す。
あと4日。この4日間を、無駄にしてはいけない。

制服に身を包み、私は家を飛び出した。




学校に着くと、皆が驚いたように私を見た。
もちろん、大将くんも。

「お前…卒業式まで休むんじゃ…」

『やめたの』

「え?」

『自分に嘘をつくの、やめたの』

授業の準備をしながら、大将くんに向き直る。

『だって…高校3年は、もう二度とないんだから』

私はうまく笑えてたのかな。
大将くんが驚いて息を詰めた。


/ 222ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp