第7章 新たな幕開け

こんな日は

「え？飲むの？
ほどほどにしなよ？
明日も会社だし…」

『大丈夫です！』

あまり大丈夫でない事は
自分が一番分かってたはずなのに

「…ほら、見ろ…
言わんこっちゃない…」

「おーい、姫凪〜
生きてっか？」

『…もちりょ…ん』

ヤバいです。
飲み過ぎました。

意識は大丈夫、ある。
何言ってるかも
分かるけど…

「姫凪ちゃん、大丈夫？
送るから行こう？」

『まだ飲む！
奢ってくれるって言ったじゃないですか！
及川さんの嘘つき…！！』

何がしたいのかは
自分でも分からない

もう身体に力は入らない
美味しく楽しく飲めない事くらい
いくらなんでも分かるのに

「でも、ここじゃ
お店の人にも迷惑になるからさ」

『…飲む…付き合ってよ、及川さん…』

「こら…距離近い…」

『飲みたいの…及川さん…お願い』

帰りたくないんだもん。
まだもう少し…
一緒に居たい…なんて
思っちゃってるんだもん。