白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第7章 新たな幕開け
だから
無理にでも
揶揄ってオチャラケてないと
『ひっどい!』
「それでも、俺は好きだけど」
ホンネが溢れちゃうから
『ま、また!
揶揄わないでって
言ってるのに!』
「はいはい、分かったよ〜
ほら、お腹空いてるでしょ?
岩ちゃん待たせたら煩いし行こう?」
また俺は
笑って隠す、本能を。
『…はい』
「ん、イイ子!」
『ちょっと…手、繋ぐなんて
聞いてない!』
「キミは胸と一緒で
ミニマムなんだから
捕まえてないと
迷子になるでしょー?
周りもカップルばっかで
俺らの事なんか
誰も見てないから
照れなくても大丈夫だよ」
まるでバージンみたいな
反応に笑いながら
大袈裟に繋いだ手を振って歩くけど
俺の心臓はバクバク跳ねていた
童貞かよ!って
岩ちゃんに呆れられそうだよね
「あ、いーわちゃーん!
お待たせ〜!」
相変わらず時間より
だいぶ前に待ってる岩ちゃんに
二人で駆け寄った