第35章 黒猫と決戦前夜
夕方、あたしは言われた通り黒尾さんのおうちに来た。黒尾さんからのメールでは【多分遅くなるかもしれないからうちの合鍵使って待ってろ】とのことだ。
合鍵の場所は・・・ポストのとこの・・・ふたの裏?
・・・(#^ω^)
《残念でした。鍵の場所は裏じゃなくて上ですよ~》
ふたの裏にはそうやって書き記された張り紙。
ご丁寧にネコの絵付き・・・殺したい
あたしは怒り任せにポストのふたを閉めた。
エレベーターに乗るときもポチっって感じじゃなくてボチッ!!って感じに押した。
バンッ!!『お邪魔します!!!』
黒尾さんのご自宅に強引に上がって靴を脱ぐと黒尾さんちのネコたちが・・・はぁ、これは癒しだ・・・
ちなみにこの猫たち、名前が【ルカ】【イリス】【プラ】らしい・・・左から白血球・赤血球・血小板の英語読みを略したものを付けたらしい
猫達も不幸だな・・・
ピピピピ・・・
スマホが鳴った。黒尾さんからだ。
【夕飯なんか買って帰るか?】という内容だった。
【あたし、何か作りますよ?勝手に冷蔵庫開けていいなら】
と返信した。その返事もすぐに帰ってきた。
頼むわという簡単な内容だった。それ以上は返信がなかったからあたしは適当に何かを作ることにした。伊達に1人暮らしは長くない