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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第4章 ★クリームよりも甘く《花巻 貴大》



海宙の家は、駅に程よく近いマンションの7階。家賃は親が払ってくれるているらしい。綺麗に掃除されたリビングには、俺と撮った写真が飾られている。

「なぁ」

『なーにー!?』

料理する彼女は、フライパンのジュウという音に掻き消されないよう、大声で返事をした。喉まで出かかったソレを、俺は無意識のうちに飲み込んだ。

「何でもないよ、晩メシ何?」

『お肉焼いたの、しょーが焼き!』

「うまそ」

海宙の作るメシは、とびきり旨い。なのに、今日は味気なく感じた。美味しい?と訊いてくる海宙に、俺は曖昧にしか返せなかった。

さっき訊こうとしたことが離れなかった。


"彼氏って俺で、いいの?"


そう、最近の悩みはコレ。俺なんかが彼氏でいいのか、って思うようになった。

きっかけは付き合って1年くらいした頃。俺が高2の時から付き合ってるから、高3になってすぐら辺。

俺の家に遊びに来た時の忘れ物を大学まで届けに行った。その時目にした彼女の姿は、キラキラしてた。

周りのやつも人気者なんだろうなって雰囲気のやつばっかで。彼氏だよ!って紹介されたときは、内心ヒヤヒヤした。

俺みたいなガキが隣に居ても良いのか。

考えれば考える程、思考が泥沼みたいになっていく。どーにか、なんねーかな…


    
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