Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第31章 ★お仕置きしましょ?《黒尾 鉄朗》
スゴく気落ちした様子のみそらの髪を撫でてやりながら、訊き返す。
「なにが?」
『昨日、せっかくのデートなのに赤葦とばっかり話してたから…だから鉄朗、ヤキモチ妬いちゃったんでしょ?』
「…まぁ、否定はしねーけど。面と向かって嫉妬してますー、なんて。カッコわりーし」
ガリガリと頭を掻くと、みそらがけらけらと笑い出した。怪訝に思っていると、みそらは背伸びして俺の頬にキスをした。
「っ、みそら?」
『嫉妬してイジワルな鉄朗も好きだけど、私はやっぱりいつもの鉄朗が好きだなぁ』
「お、惚れ直しちゃった?」
『うん。鉄朗、カッコよかった』
こっちは冗談のつもりで言ったのに、屈託のない顔で笑われりゃあ、妙に照れる。みそらはにかりと笑うと、こう言った。
『鉄朗、大好きだよ』
「おう…あ、みそら」
『なに?』
「呼び方、変わってるな」
『あ、そういえば鉄朗って呼び捨てにしてたね…前みたく"クロさん"に戻そうか?』
どっち?と訊ねるみそらのおでこに、前髪を避けてチュッとキスをする。みそらははにかむように笑い、お返しに俺にキスをした。そのかわいさに堪らなくなって、みそらを腕の中に閉じ込める。
『っクロさ…鉄朗っ///』
「すげーカワイイ、すげー好き」
『ふふっ、私もだーいすきだよ』
「腰、痛くねーか?」
『えぇと、ちょっと痛いかも。あ、ねぇ』
「ん?」
『鉄朗が嫉妬してたくさんエッチして、仲直りできたでしょ。こういうのってさ、雨降って地固まるって言うのかな?』
「んー、そうだな。ま、俺的にはお仕置きのつもりだったんだけどな」
そう言うと、腕の中でみそらがビクッと驚くのが分かった。
『あれ、お仕置きだったの…?』
「え、なんだと思ってたの?」
『普通のエッチじゃつまんなくなったからたまには道具使って、ってことかと…』
「あー、それもあるな」
『あるの!?』
うぅ…と唸るみそら。素肌の温もりを抱きしめながら、たまにはこういうのも良いかな、と思うのであった。
END.