第1章 的場さんと私(1)
「」
「何・・・んッ」
名前を呼んで顔を向けた瞬間、的場はヒロの唇を自分のそれで塞いだ。
初めは軽く、だんだんと深くなっていく口付けに、も次第に息が荒くなっていく。
「ぁッ・・・ま、とば・・・さ、んっ」
「・・・・・・」
必死に抵抗するが、頭をしっかりと固定され、逃げても逃げても簡単に舌を絡めとられる。
ついに体の力が抜けて、全てを的場に支えられる形になってしまった。
「ふっ、ぁ・・・ッ」
終わらない口付け。
それどころか、更に行為はエスカレートしていく。
「ッ!!」
的場の手がの太股を滑っていった、その時だった。
「・・・残念、時間ですね」
言い終わると同時に、的場の式がスッと部屋の中に入ってきた。
どうやら集会とやらの時間が迫ってきたらしい。
「全く・・・おふざけが過ぎますよ、的場さん」
「そうですね。次はもっと時間のある時にしましょう」
「集会が終わった後とか」と的場が呟くと、は「はいはい」と適当に答えながら、乱れた着物を正すのだった。
あとがき。