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My World Is Yours

第3章 次の任務へ



24時間誰かが任務に行く四季。もちろん食事もいつでも出来る。腕利きのシェフが、余程の難問でない限り、リクエストに応じてくれる。



「何食べよう…」



美味しいものくらい食べないとね。
食堂の前まで来て、腕組みした仏頂面のアキと目が合った。

私と同じような制服を着ているけれど、平社員のような簡易なものではない。四季特有のその白い制服は、アキのスタイルを細かく採寸したもの。

袖と襟には金色の刺繍が施され、三番目の幹部を表すローマ数字のⅢという文字が胸元に光る。
銃器を特に取り扱うアキのため、ジャケットの袖口や肩口、パンツの腿の場所にポケットが多数ついている。

ハルもそうだけど、制服を着ている彼らはひときわかっこいい。黙っていれば本当に二枚目なのに…。


「オイ」


アキをじっと見ながら思わず感慨にふけっていた私を、不機嫌な声が呼び戻す。



「あ…すみません」


「…お前朝飯は」


「今から、ですけど」


「外に食いに行くけど…お前も来る?」



え、もしかして。



「私を待っててくれたんですか!?」



そんな事が。
任務中でも勝手に行っちゃうような人が。



「お前が前行きたがってたトコ、任務地に近いからな。…嫌ならいい」


「行く!行きます!!」



一年一緒にいても、まだアキのことがよく分からない。気まぐれなんだろうけど、こうして優しくしてくれる時、部下で良かったと思う。


本人には、言わないけれど。
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