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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第24章 新たな共犯者/コナン、灰原


インターホンが鳴る。
モニターにはコナンくんと哀ちゃんの姿が映っていた。
学校の帰りに寄る、と言っていたその言葉通り、2人ともランドセルを背負っている。



「いらっしゃい!どうぞ上がって。」

コナンくんに連れられて家を訪ねて来た哀ちゃんは、彼の陰に隠れるように恐る恐るといった様子でソファに腰を下ろした。
興味深そうに本棚の前を行ったり来たりするコナンくんとは対照的にその表情は固い。

「私が小学生の時は寄り道したらダメって言われてたなー。」
「今も本当は駄目よ。」
重い空気を少しでも軽くしようと雑談を試みてはみたものの、結果は芳しくなかった。

「気になる本あったら持って行っていいからね。」
気を取り直してコナンくんに声をかける。
コナンくんが頷いたのを確認して哀ちゃんの正面に腰をかけた。
どうぞ、とクッキーを勧めたが哀ちゃんは小さく首を振るだけだった。

「コナンくんから聞いたよ。哀ちゃんもコナンくんと一緒であの薬を飲んで小さくなったんだって?」
「ええ。」
「前に組織でAPTX4869を作ってたって聞いたけど?」
「ええ。」
「宮野志保ちゃんって哀ちゃんのことだったのね。」
「ええ。」

「おい灰原!…悪い、こいつまださくらさんのこと信用してないみたいでさ。」
私が何を言っても曖昧な返事しか返さない哀ちゃんを見兼ねてコナンくんが口を挟んだ。

「いいよ、コナンくん。命を狙われてる状況だもん、警戒して当たり前だって。」
それを制してじゃあ改めて自己紹介しようかな、と口を開いた。
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