第15章 落陽の夢
荒れ果てた室内。
ソファの上に翔の父親が蹲っていた。
無言で近づいていくと、足音に気づいて顔を上げた。
「あっ…」
その顔が驚きで固まった瞬間、銃口を向けた。
引き金を引いた瞬間、銃声と共にソファから転がるように櫻井は落ちていった。
「ああああっ…」
テーブルに隠れるように動く音がする。
「ちっ…」
和也が舌打ちをすると、テーブルを蹴りあげて倒した。
「うわああああっ…」
腕から血を流しながら、櫻井は後ずさっていく。
床に這いつくばって…
その手にはなにか握られていた。
「…あ…?」
それが銃だとわかるまで、少し時間が止まった気がした。
なんで…
瞬間、櫻井の手に握られた銃はこちらに向かって火を噴いた。
銃声と一緒に、身体に衝撃が走った。
左肩に焼けるような痛みが走った。
「智っ…」
まるでスローモーションの様に和也がこちらに振り返った。
その瞬間、また銃声が部屋に響いた。
耳が痛い…
和也が俺の身体に倒れこんでくる。
「智っ…しっかりっ…」
「大丈夫だ…早く…櫻井を…」
「ああ…」
和也は俺の身体を抱き起こした。
床に倒れる櫻井は胸を押さえて苦しがっていた。