イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第10章 二人のハロウィン~シド編~
―――――――…
部屋へ着くと、シドは私をベットへとそっと寝かせてくれた
シド「じゃあ、用も済んだし俺は行くからな。ちゃんと着替えて寝ろよ」
「あっ…シド待って…っ」
私は咄嗟に、立ち去ろうとするシドの服の袖を掴んだ
シド「まだ何か用か…?」
「えーっと…シド、トリック・オア・トリート!」
シド「…あ?」
心底めんどくさそうに眉を寄せたシドに、私は笑顔でお願いをした
「お菓子、くれなきゃ悪戯するよ?」
そう言って私が微笑むとシドはふっと笑みを浮かべた
シド「へぇー…できるものならやってみろよ。…ただし、俺が無事に報酬を貰った後でだけどな」
「ほお…しゅう…?」
私が思わず首を傾げると、シドの手がゆっくりと胸元のリボンをほどいた
「やっ…、シド…っ!!」
私が思わずシドの胸を押すと、両手首を捕らえて片手でシドにベットへと縫いつけられてしまった
シド「少し、黙ってろよ」
そう言ってシドは私の胸元を舌でツーッとなぞった
「んぁっ…やぁ…っ」
思わず私が涙を浮かべると、シドは私の胸元へと噛みつくようなキスをした
「ふぁっ…痕がついちゃうっ…!!」
シド「…わざとつけたんだよ」
そう言ってシドは私の手首を放し、すっと立ち上がった
「シド…?」
シド「…っ、今日はこれぐらいで勘弁しといてやるよ。次、俺に悪戯するなんて言ったらこれ以上のことするからな。…せいぜい気をつけろよ、プリンセス」
そう言って後ろ向きで、手をヒラヒラと振りながら去っていくシドの姿を、私はいつまでも見つめていた