第8章 いつも貴方がいた -nosa version-
翔さんは今週一杯日本で収録をこなして、またリオに旅立つ。
メンバーとの仕事は、今日だけだった。
「あれじゃない?翔さんいないから、潤だって寂しいんじゃない?」
「あれ…」
「なに?」
助手席から翔さんが俺の顔を覗きこむ。
「ヤキモチ…妬かないの?」
「…うん…」
「なんで…?」
ちょっとさみしそうな顔で俺の事見てる翔さんを抱きしめたくなった。
「だって…翔は俺の旦那さんだもん」
「カズ…」
「もう…地球の裏側行ったって、心配ないもん」
翔さんは微笑んだ。
「そっか…じゃあ俺も安心して、家を奥さんに任せられるな…」
「うん。任せておいてよ…」
「なんかあったら、俺のおふくろでもいいし…頼れよ?」
「だって…翔のお母さん、大使館勤めてるんだから、そんな頼れないよ…」
「おまえのお母さんだって、料理の先生なんだから…頼れないだろ?」
信号で止まって、翔さんの顔を見た。
目があってふたりでふふっと笑った。
「結局、ふたりでちゃんとやってくしかないよな…」
「うん…できるだけ、頑張るから」
「俺も、頑張る…」
ぎゅっとハンドルに置いた手を握られた。
「さ、明日も早いから、急いで帰ろう」
「うん…あ、でもさ…」
「なあに?」
「いっぱいちゅーしてから寝ようね?」
「ばっ…それだけで済むわけないからだめっ!」
「ええ~なんでぇ~」
「だめったらだめっ…」
「ええ~…」
翔…
いつも俺は貴方といるよ
『この命、尽きるまで、
心も、身体も、
貴方と共にあろう』
そこには
いつも貴方がいた
【END】