第1章 神威島の秋
ギャーギャー喚くアラタの煩い声に耐えきれずヒカルは「煩いな……」と言って、歩み始める。
「ちょっ、おい!待てよヒカル!!」
アラタはヒカルの後を追う。
学園に到着し、ヒカルは下駄箱で靴を取り換えようと戸を開けた。其処には手紙が置いてあった。
ピンクの封筒に、ハートのシール。これは紛れもなく、ラブレターだ。そのラブレターを見てヒカルは小さく息を吐く。
(またか……)
「またラブレターか。ヒカルはモテモテだなぁ」
赤髪の少年――瀬名アラタが顔を出し、手紙を取る。
この学園には美少年&美少女が3人いる。一人目はヒカル、二人目はヒカルとアラタと同じ仮想国の仲間であり、第一小隊の隊長・出雲ハルキ。そしてハーネス第一小隊の隊長・咲山(さきやま)メイカ。(LBXは戦争にはカゲトラやスズネは登場しません)
彼等の顔立ち、そしてクールな性格から男女に注目を集めており、毎日彼等の下駄箱には何枚かのラブレターが届いているのだ。