第23章 Sad Monster【ドリフターズ】
この世界に飛ばされる前の俺は、数え切れない程の女を抱いた。
乱暴だったとは思っちゃいねえ。
……そこそこ女にも満足させていたしな。
それでも目的は己の快楽だけであったのは確かだ。
己の快楽の為に女の身体を仕上げ、使った。
だが今の今、俺の下に居るこの女だけは傷付けたくねえ。
己の快楽なんかよりも、俺の手管でこの女を絶頂に導いてやりてえんだ。
…………これが『愛おしい』って奴なのか?
《化物》に成り下がったこの俺に、こんな高潔な感情を抱かせてくれたに対して『愛おしさ』は益々膨らんでいく。
「……」
「土方…殿ッ……ンッ…」
お互いの名を囁き合いながら、お互いの身体を弄り合っていた手は………
当然の如く、お互いの敏感な部分に辿り着いた。
「ふん……
グチャグチャじゃねえか。」
「土方殿だって……凄く…固い…」
「あー……
お前ぇに握られてんだって思うと
直ぐにでも暴発しちまいそうだ。」
「ふふ……嬉しい…」
「だからよ……
お前ぇも……ホラッ!」
「ひうッッ……」
一気に差し込んだ二本の指。
その指が感じるの中の熱さに、この女は何処まで俺を夢中にさせるのかと末恐ろしくなる。
熟して蕩けた果肉を掻き回す様な感触は、酷く美味そうで《食欲》すら湧き上がる気がした。
「ひッ…じかた…どの…
それ……駄目っ…ですぅ…
あッ…ああッッ……」
俺の指に翻弄されている癖に、も俺の一物を扱く手を休めやしねえ。
………全く、厭らしくて可愛い女だ。