• テキストサイズ

ぼくらはDreamer【気象系BL】

第17章 介護ってなあに?


「ところで山田さん。先ほど松本が言ったとおり、俺達は介護に必要な資格を持っていません。そんな俺達に、出来ることってあるんでしょうか?」

こういった施設では資格を持たない俺達みたいな人間が、”利用者”と呼ばれる人達の介護に直接携わることは出来ない、と聞いたことがある。
そんな俺達がなんの役に立つんだろう?

山「出来ることがない、とお思いですか?」

俺を含め、そこにいた全員が大きく頷く。

山「そうですね…。確かに仰るとおり、資格を保持していなければ、直接利用者さんの介護に携わることは出来ません。でも、果たしてお世話…つまり入浴とか下のお世話をするだけが介護でしょうか?
私は違うと思います。介護をする私達職員のサポートをすることだって、立派な介護だと思うんです。それに”見守る”ことだって介護をする上で重要なことなんです」

”見守る”か…
それならば、資格を持たない俺達にも出来るかもしれない。

山「危険はないか、不安はないか…常に見守ってあげることだって、介護の一つなんです」

O「オイラ良く分かんないけど、ここにいる爺ちゃんや婆ちゃん達が安心して暮らせるように、ってこと?」

山「そうです。安心して暮らせるように…そして安らかな最期を迎えられるように…。

さ、お話だけじゃ伝わらないこともあると思うので、施設設備の案内がてら、実際に介護の現場を見てみましょうか?」

いよいよ、か…

山「あ、ひとついいですか? 時には難しいこともあると思いますが、利用者さんとは出来る限り”笑顔”で接することをお願いしますね?」

山田さんが席を立つと同時に俺達も腰を上げ、山田さんの後についた。
/ 403ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp