第4章 楽園
「そん時にさ、男同士のはずなのに
不覚にもドキってしちゃってさ。
…熱でもあんのかね、俺」
冗談めかして言うけど、
顔は真剣だった。
「俺、雅紀のこと、
好き、かも…」
ちょっと恥ずかしそうに、
うつむきがちに言う翔ちゃん。
ほら、また違った翔ちゃんが見れた。
俺も今日1日いろんな翔ちゃん見てさ、
友情を越えたものが見れた気がしたよ。
「俺も、好きかも…」
ベッドの上の翔ちゃんに抱きつく俺。
「…ね、雅紀」
「どうした?翔ちゃん」
「雅紀のTシャツ、前後ろ反対」
「あっ…」
前面にプリントがあるタイプの
わっかりやすいTシャツなはずなのに、
このムードの中前後ろ反対に着れる俺。
「どっかのBL小説なら
このまま俺が雅紀を抱くんだろうけど、
まあそうとはいかないね(笑)」
着替えるためにTシャツを脱ぐ。
そしたら翔ちゃんがこんなこと言うもんだから
裸のまま話しちゃうよね。
「えっ翔ちゃんが俺抱くの?
俺が翔ちゃん抱くんじゃないの?」
「えっ雅紀ネコだろ」
「俺タチでしょ。
…んーでも、ちょっと翔ちゃんに
抱かれてみたい気もする(笑)」
俺らには笑顔がいちばん。
なんだかこれからの未来は
明るい気がします。
「これからもよろしくね!翔ちゃん!」
「早く着な、風邪ひくよ(笑)」
to be continue…?