第21章 ♦約束が・・・
表紙を捲った最初のページには、2人で決めたんだろうね…
日記のルールが書いてあった。
①サボらない
②おやにはみせない
③かくしごとはしない
じゅん かず
ご丁寧にサインまでしてあるのには、流石に笑った。
更にページを捲ると、幼稚園での出来事や、小学校で出来た新しい友達のこと…子供ならではの日常が、ぎっしり書かれていた。
「懐かしいね…」
潤が呟いた。
その瞳は、昔を懐かしむように遠くを見ていた。
「こうやって見てるとさ、俺らも大人になったな、って実感しない?」
俺が言うと、“それだけ俺らも年取った、ってことじゃない?”と潤が笑った。
でも、ぎっしり書き込まれていたのは最初の数ページで、ページを捲る毎に空白が増えていった。
同時に俺達の高かったテンションも、だんだん下がっていった。
そして最後のページ…
書かれていたのは、俺の字。
『ボクはじゅん君のことが好きです。
じゅん君はボクのこと好き? 』
何コレ?
顔が全身の血液が集中したみたいに、熱かった。