第48章 ストロベリー
Sho side
わざわざすぐ隣まできて
まだ付き合いたての初々しい二人がイチャイチャし始めた
何年たったって
俺達も負けてはいないと思うけど
やっぱり12年もの年月を重ねてきた俺達とは
醸し出す空気が違う気がして
新鮮だった
潤もそれを感じたのか
俺の膝の上でジッと俺を見つめている
昔みたいな…あどけない表情で…
潤「翔くん…こっち見てよ…」
そう言われてチラッと見るけど
なんか恥ずかしくなってきた…
見つめ合うことはあるけど…
やっぱり斗真と健くんのそれとは違う…
変にドキドキして鼓動が早くなる
潤「翔くんてばっ」
両手で頬を掴まれて
無理矢理潤の方を向かされた
…あー…やばい…じゅん…そうとう酔ってる…
酔うと手が付けられないくらい
甘えてくるから…
今日は二人も一緒なのに
俺の理性持つかな…
そんなことを考えていると
いきなり耳元でくちゅっと水音が響いた
斗「んっ…健く,んっ…」
振り向くと
ぎゅっと抱き着かれて
身動きが取れない状態の斗真の唇を
健くんが美味しそうに味わっていた
健「んっ…んっ…斗真…っ」
健くんは全身で“好き”を表現して
一生懸命斗真に伝えてるように見えた
はじめは驚いて,恥ずかしそうにしていた斗真も
次第に受け止めて,柔らかく健くんを抱きしめている
ドクンと心臓が跳ねる
2人を見ていたら
付き合い始めたあの頃を
思い出して…
抑えのきかない熱が背筋を走った
思わず膝の上の潤の腰を
キュッと抱き寄せると
潤「翔くん…」
熱に浮かされたような瞳で俺を見て
すっと伸ばされた腕が首に絡み
ソファに押し付けられるように
唇が塞がれた