第3章 環境も変われば人も変わる
そして、デザートピザが届いて皆で切り分けてた頃。
「あらー、くんのお友達ー? 六人も同じ顔なのね。お姉さんびっくり~」
チョロ松「あ、え、え」
おそ松「えっへへー、俺ら六つ子なんすよー!」
「あらー、そうなの!?」
どうやら、F6って全員兄弟なんだね。
同じ顔だとは思ってたけど、似たような親戚さんとしか思ってなかったから。
トド松「あー、兄さん達遅い! もうピザきちゃったじゃん~」
そう言いながらも、トド松は最初から兄弟全員分のピザを確保してた。
へぇー、仲良し兄弟かぁ。
こんだけ人数も居れば、賑やかだろうなぁ。
羨まし。
おそ松「おー!! 遠い場所に居たあの子が……!!」
トド松「恥ずかしいから、興奮しないで」
「あはは、どーも」
そういえば、F6から絡まれたのはこの赤パーカーが原因だったなぁ。
確か、名前はおー……。
おそ松「俺、長男のおそ松!」
チョロ松「俺が、三男のチョロ松。ストーカーっぽいことしてごめんね~?」
一松「四男の一松。あっ、縁起悪いって思った? 当たってるよ」
こうして、俺とF6は改て同じクラスの仲間として会話することになった。
で、早速なんだけど……、おそ松って奴は俺狙いっぽい事がよくわかる。
俺の横には、トド松が座っててもう一つは空いてたんだ。
どうやら、そこは長男様の席らしい。
「そういえば、なんで急にクラス替えになったわけ?」
おそ松「んー? お前のことずっと付け回してたら、先生がクラス変えてくれた」
へっ、そんなの全然知らないんだけど。
そういえば、この頃よく部屋を見張られるよな~くらいにしか思ってなかったし。
チョロ松「ほんっとうにごめん!!」
チョロ松から両手を合わせて謝られた。
でも、実際何もなかったしね。
「まぁ、いいんじゃない? 何もなかったし」
トド松「何かする前に、対策したの!」
「あぁ、そっち……。まぁいいや、こっちはゴリラから逃げること出来たし」
トド松「えっー、あんなに仲良さそうにしてたのにぃ?」
驚いたような表情をするトド松。
そのまま、思いっきりデザートピザを頬張った。
俺も、デザートピザを食べながら言うかどうか悩んでる。
でも、これから友達になるんだし、誤解は解いておきたい。