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立ち読みお断り?じゃ、座るわ。ー銀魂ー

第4章 木曜日


「また顔に墨をつけていましたか。綾雁さんは万事筋は良いのですが、詰めが甘いというか間が抜けているというか・・・」

河合は朗らかに笑って目を細めた。

「蹴鞠をやらせてもあの脚力ですからさぞやと思わせて、肝心の毬を続けて上げることが出来ない。高く上げすぎるのですよ。蹴鞠は連続して毬を蹴上げ続ける事が肝要。あの人にはそれが出来ない。自分で続ける事も、人に繋げる事も・・・・」

「蹴鞠の宗家の跡取り娘なんだろ?まずいんじゃねえの、それじゃ」

全蔵の問いに沖田が首を振る。

「蹴鞠は女のやるこっちゃねえんだそうですよ。だからあの娘ッこはデキる婿をとりゃいいんで、テメエでポンポン毬遊びする必要はねんでさ」

「・・・そういやお前、何でこの件に首突っ込んでんだ?仕事熱心てんじゃねえだろ?」

「こいつは俺の趣味の師匠でしてね」

「もういい。わかった。お前と河合が出会ったからにはそうなるな。そうなるわ。河合は兎も角お前は趣味と実益を兼ねて事件を起こしかねねえから気を付けろ、サド坊主」

「安心しなせえ。俺ァこの通り良識が服着て歩いてるような男ですぜ?アンタこそブサメスの尻ィ追っかけ回してストーカー法適用されねえように気を付けなせぇ。ニュースがコントになっちまいやすからねィ。俺ァ笑い死になんてなごめんですぜ、ブサの旦那」

「・・・俺にはお前は脊髄反応で発動するドS神経に着られて歩かされてるみてぇにみえるけどな。言っておくが俺はブサフェチだがブサじゃねえ。勝手に人の身も心もブサ色に染めるな。で?お前は何がしたいのよ?」

「俺ァ河合とブタァセットにしてえだけでね。ブタに縛りは付きもんですぜ。焼豚がなくちゃラーメン屋が泣きまさァ」

「どっちかってと客が泣くな。少なくとも俺は泣く」

「お定まりですが二人ァ、付き合いを反対されてんでさ。まあ身分違いってヤツでね。お公家のお姫さんと忍び上がりの岡っ引き風情じゃ無理もねえ。今度の事で風当たりがまたキツくなっちっまってね。堪りかねたヒゲブタァ河合を慕って江戸まで出張って来たんだが、河合は会えねえってんですよ。見合いが持ち上がってんで邪魔したくねえって、馬鹿馬鹿しい」

「・・・・ヒゲヒゲ言ってる俺が言うこっちゃねえがよ、お前あのコはお姫さんだよ?ブタブタ言っていい訳?・・・河合も何ニコニコしてんの?お前もヒゲ子の左食らったクチ?」
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