第4章 リョー兄と一緒。
「ああ、彼女は青学のマネージャーだ」
私が答えられずにいると、橘先輩が代わりに答えてくれた。
「そうなの?私、橘杏よろしくね♪」
「え、越前スズナ…です。よ、よろしくお願いします…」
「敬語じゃなくてもいいよ?」
「あ、ご…ごめんね。その…さっきまで不動峰の…人たちが…その…」
何て言えばいいのかわからず、戸惑っていると…
「不動峰?お兄ちゃんたち、スズナちゃんに何したの?」
「い、いやなにもしていないが…」
「じゃあ何でこんなに怯えてるの!?」
「それは、おれたちが聞きたいくらいだっつーの」
そう言って私のことを見てくる神尾先輩。
「ひっ!」
ガバッ!
「スズナ!?」
さらに怖くなった私は、リョー兄に抱きついてただ顔を押し付けいた。