第9章 以心伝心
「うん、食べる。口移しね」
「やだ。はい、あーん」
包みからチョコを取り出す智くん。
「あ、あーん?」
慣れないソレに小っ恥ずかしくなる。
「はい!」
「ん、甘いね」
口内でチョコを転がすとチョコレート独特の甘みが口に広がった。
「チョコだもん」
翔くん変なの、とクスクス笑う。
智くんと居ると癒されるなぁ。
可愛い。
「智くんてチョコ好きだったの?」
チョコが好きなら次のプレゼントはチョコにしよっかな。
ルアーとか釣竿とか、よく分かんないし。
「んー、普通かな」
「ならどうしてチョコを選んだの?
他にもお菓子はあるのに」
白黒つけたくなるのが俺の癖。
だって嵐の楽屋には様々なお菓子があるんだから。