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【嵐小説】嵐色〜甘い味〜
第12章 貝の味
本当に何も手をつけない和。
「…ほんとに食べないつもり?
栄養失調で倒れても知らないよ?
ただでさえ食が細いんだから」
「余計なお世話です」
と、口では言うものの、流石にお腹は減って来ているらしい。
目線がチラチラとパスタに向けられている。
「ふー…ほら、口開けて?」
和の隣に腰を下ろし、目の前でフォークに巻きつけたパスタを揺らせる。
「これ食べられたら、明日はハンバーグ買って来てあげるよ」
これは最終手段、奥の手だ。
もので釣るような真似は好みじゃないから。
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