第20章 私が猫で、猫が私 (裏:安土組全員)
愛おしいもの同士が、慈しむような口づけ
軽く、浅く、小鳥のように口づけを繰り返し、そして深く舌を絡める
「ん、ん・・・」
深くなるにつれ、湖のくぐもった声が漏れ零れる
「ふぅ・・・」
苦しくなってきたのか、政宗の胸を軽く叩く湖
そんな彼女の反応に、政宗は一度その唇を解放した
「すぅっ、はぁ、はぁ・・」
ようやく入った空気を吸い込む湖の頭上についた耳を触り出す
ぞわりと快感に襲われる
「ふぁっんっっ」
(やだ・・・っこれ、なに・・・?!)
「・・・ずいぶん、いいようだな」
薄く開けている目から見える口元が、楽しそうに口角が上がっているのが見える
「ま、さっむね・・・ぁ・・・」
「あぁ、なんだ」
「まさむ、ね・・・ふわ、ふわ・・ぁ・・して・・・きもちぃぃ、んっ」
潤んだ瞳で自分を見て微笑む湖に、政宗は目を見開いた
(こいつ・・・っ)
自分の体温がみるみる上がり、湖を抱えられずにいられない気持ちが押さえられなくなる
その身体を両手できつく抱きかかえた
「っ、まさむ、ね・・・」
(っ、こいつに呼ばれるだけで・・・こんなに気持ちが高ぶる・・・)
これ以上煽られないように、その唇を塞ぎ口内を犯す
そしていつも通り、湖を愛おしんだ
お互いの汗に唾液に愛蜜、すべてが混じって熱い匂いが香る
だが、いつもより異なるのは湖の反応
いつも以上に感度が良く、あまりの感度に何度か触れるのを躊躇している自分がいる
それでも湖は政宗を求めるようにその名を呼ぶ
それに心がかき乱されていることに苦笑してしまう
「湖・・・」
ぱちぱち
かるく頬を叩くと、湖の焦点が合い政宗を見ている
「ん・・・」
未だ潤んだ瞳で、政宗を見上げるとにっこり笑って見せる
ふと見れば、頭上の耳が少しだけ小さくなっているのに政宗は気づいた
暗い中、目を凝らし探してみれば尻尾も少し短くなっているように思える
眉をしかめ、その手を湖の猫の耳に向ければ、達した身体はそれだけでビクリと反応を見せた
「ふぅっ!ひぁん・・・っ」
それは耳も一緒
ビクビクと震え、伏せるように小さくなる