第8章 お酒の味
直人はそのまま寝てしまい、しばらくその寝顔を見つめていた。
お酒の勢いで言っただけで明日になったら「やっぱり違います。」なんてこと無いよね…?
少し不安になった。
明日、もう一度ちゃんと聞いてみよう。
そんな事を思いながら、私も眠りについた。
翌朝。
アラームの音で私は目を覚ました。
すぐ隣には気持ち良さそうに眠る直人がいる。
今日は仕事休みなのだろうか…起こした方がいいのかな。
「直人、直人。」
直人の体を揺さぶると、気だるそうに目を覚ました。
「…シュリ、おはよー…。」
「昨日のこと覚えてる…?」
「うん…ちゃんと覚えてるよ。」
直人は大きな欠伸をして体を起こした。