第4章 大学入学
「…私、頑張るね。」
「おう。でも勉強も大事だけど他のことも楽しめよー?」
「そうだね。」
直人は優しく頭を撫でてくれた。
いつも温かい直人の手。
私はこの手が大好きだ。
つい、この前徹にされた事を話しそうになったが、それは黙っておくことにした。
話せば優しい直人は心配してくれるだろう。
でも、その前にも心配をかけているから、これ以上余計な心配はかけたくなかった。
明日は入学式。
引っ越して来てからの短期間で色々あったけど、本番はこれからだ。
気持ちを新たに、私は大学生活を迎えた。