第3章 ☆徳川家康☆ ~馴れない君~ /完結
雪が降った朝、綾と手をつないで庭をでる。
-寒いね、そう言ってこっちをみる綾
あ、髪の毛はねてるよ。
綾は俺の正面に立ちスッと手を伸ばしかけ・・・
『耳も真っ赤だね』と俺の両耳をふさぐ
外の音が遮断されて何も考えられなくなる。
そのまま、後ろ髪を優しく直され俺の心臓は壊れそうだ。
お互いの気持ちが通じあってまだ数か月。
いつまでたっても馴れないんだ。
-きっと顔が赤い。
平気な顔して密着してくる綾に無償に腹が立って、俺は反撃にでる。
両腕でその細い腰をとらえ、ぐっと引き寄せる。
『きゃっ』
予想していなかった力がかかったせいでそのまま俺の胸に倒れこんだ綾の耳元でささやいた。
『今の、、ダメなやつだから』
真っ赤になった綾の唇をそっと奪う。
恥ずかしそうにうつむいた綾をみて俺よりもっと恥ずかしがればいいのに。
意地悪な俺がでてきて綾の顔を覗き込んでもう一度口づける。
あごをあげさせ、もう一度。
じっとみつめる綾に優しくもう一度。
君が俺以上に恥ずかしがる姿をもっとみたい
『ん、っつ…い、いえやす…』
外は寒いのに綾と触れあっているところは暖かい。
ー 抑えがきかない
頭の奥がしびれ今すぐ綾を抱きたい衝動にかられる。
『帰ろう』