第16章 xxx ending √1:TORU
「あっ、はぁ……入っ、て、くる」
「すご、……熱いね、カオリのナカ」
徐々にひとつになる身体。
しとどに濡れたカオリが俺を誘い、最奥までの挿入を許してくれる。俺たち、繋がってるんだね。こころがあったかいキモチで満たされてくみたい。
「……っ動くよ?」
図らずも切なげな声がでる。
かっこつけたり、甘い言葉を囁いたり、トオルなら色々やっただろうけど。でも、もう余裕なんかない。激しくしたくなる衝動を抑えるだけで精一杯だ。
ゆる、ゆる、腰を前後に揺する。
緩やかな律動に、カオリは目を閉じて、身を委ねてくれている。
「……徹くんの、っ硬い、ね」
吐息混じりに言うもんだから。
本当に一瞬、理性が飛びかけた。危ない。マジで危なかった。もうこれ以上かわいいこと言わないでほしい。
「し、ちょっと黙って」
「……へ、なん、で?」
「可愛すぎんの、お前は」
ぽっ、と顔を染める彼女。
その頬を両手で包みこんで、キスして、腰の動きを速くしていく。
打ちつけられる肌。パン、パン、生々しい音が部屋に響く。結合部から聞こえるのはぐちゅぐちゅという湿った音だ。
やばい。これ長くもたない。
「カオリ、すげ……きもち、い」
「ん、私も、っ……ああっ」
「俺すぐ……イッちゃう、かも」
前後させる振り幅が自然と大きくなる。唇は離さない。離れたくない。キスしたまま、このまま、二人で一緒にイキたいから。
「……や、ばっ……も、出る」
「うん、一緒に……っいこ?」
「っ、ん、──……ッ!」
文字通りひとつになって。
二人の境界線なんて分からないくらいドロドロになって、俺たちは、一番きもちいい瞬間を共有した。