• テキストサイズ

 『さよなら』の先に  【Ib】

第7章  渾身の一発


「ねぇ、いいでしょ? 絶対秘密にするから!!」
 そこにあったものは――床に座りながらウサギの置物に向かって話しているギャリーの姿だった。
「……ギャリー?」
「えー!? そんな事があったの!? 落ち込んじゃダメよ! そんなヤツは一発殴ってやるといいわ!」

 私が話かけてもギャリーはまだウサギと話していた。
「……ねぇ、イヴ。これギャリーじゃないよ。本物だったらこんな所にいないと思うし……ってイヴ?」
 私は無言でギャリーの前に立ち、もう一度名前を呼ぶ。
「ギャリー」
「そうよ! 今度連れて来なさい! アタシがぶっ飛ばしてあげる!!」
「イヴ、どうしたの?」
 メアリーの質問には答えず、私は右手を握り、大きく振り上げ――

 ベシィ!!

 良い音を響かせながら、ギャリーの顔面に右ストレートをお見舞いした。
/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp