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【ハイキュー】エンノシタイモウト第三部

第18章 【勧誘】


とある夕方、縁下家での事である。

「勧誘された。」

縁下力は聞き返した。

「うん。」

対する義妹の美沙はおずおずと頷く。

「どこの部に。」

更に尋ねる力に美沙はモソモソと答えた。

「パソコン部ぅっ。」

次の日の放課後、男子排球部部室にて副主将の菅原が声を上げた。

「美沙ちゃんが。」

力はええと返す。

「また何で。」
「元々あそこも1年生が少なめでちょこちょこ勧誘頑張ってたみたいなんですがなかなか来ない所へうちの美沙の噂を聞きつけたみたいで。」
「そこまで噂になってるのか美沙ちゃん。」
「それがっスね、スガさん。」

ここで田中が口を挟む。

「縁下妹はキャラがアレなんで何気に目立ってましてね。」
「へー。」
「口開いたら何気に色々ネタが出てきてしかも授業中以外はケースを離さないスマホアンドパソオタクって線で知ってる奴は知ってるんすよ。」
「ほー。縁下も大変だなぁ。」
「あ、いえ。」
「で、美沙ちゃんそれ受けたの。」
「いえまだ。ただ本人はかなり前向きに考えてるみたいです。今頃見学中のはず。」
「ふーん、でも兄貴は何か納得してないみたいだな。」

言われて力はうぐっと唸る。そこへこれはチャンスとばかりに成田が話に参加した。

「また妙な心配してるんだろ、パソコン部はガチで男子しかいないし。」
「妙な心配って言うなよ成田、女の子1人だぞ。」
「おいおいまさか美沙さんがナンパされるとか思ってんのか。」

木下も口を挟んできた。

「そんなこと言ってたらきりねえぞ、例えばうちのマネージャー陣の立場どうなるよ。」
「こっちはいいよ、馬鹿はいても止められるから。」
「待てゴルァ、縁下ぁっ。」
「力っ、コソッとホントの事言うんじゃねえっいくら俺でも刺さるっ。」
「でもパソコン部がどうなのかわからないし俺の目が届かないとこで変な虫がついたら困るし。」

西谷をスルーしてかなり本気で言っている力に成田がため息をつく。

「縁下、今更だけどシスコンが過ぎるぞ。」
「そうだ力、心配すんなっ。大抵の奴は美沙を女子とは思わねーよっ。」
「馬鹿っ、西谷しゃべんなっ。」
「久志何す、ムガッ。」
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