第24章 すれ違い
ー朱莉ー
澤「朱莉、スガ!教室行くべ!」
「ほーい」
菅「おー!」
朝練が終わっていつものように3人で教室へ向かっていた。旭は夕に捕まっている筈。
道「おはよ!澤村!菅原!朝練終わったとこ?」
澤「おはよう道宮。そうだよ。それより珍しいな、こんな時間に来るなんて。」
道「寝坊しちゃったんだっ!部活やめてからタルんで来ちゃったよ」
菅「なーにやってんだよ!」
わっははは、と私以外で交わされる会話。
ちょっとした疎外感。
道「あっ、紅林さんおはよう!」
「っえ…ぁ、お、おはよ…」
いきなり話しかけられた事に驚いたのと
女子から話しかけられたことがほとんど無かったから驚いてしまったのとで愛想のない挨拶になってしまった。
澤「朱莉!道宮が挨拶してくれたのにそんな愛想ないのはダメだろ」
だいちのその一言に胸にズキッと痛みが走った。
道「ああ、いいよ澤村!いきなりだからビックリしちゃったんだよ。驚かせてごめんね?」
「あたしこそ…ごめん。」
ズキン、ズキン、痛みが止まらない。
澤「ごめんなー道宮。」
道「いいって!じゃあまたね!」
菅「朱莉、大丈夫か?」
小声で尋ねてきたスガに、小さく頷くことしかできなかった。