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【SS合同企画作品】冬が来るその前に

第11章 **Special Thanx*


『はぁ』疲れた…
なぜ?さっきまで部室でもみくちゃにされてたから
「何だよ月島~嬉しくないのかぁ?(ニヤ)」ため息を聞いた菅原さんが言った『…いえ』
今日は僕の誕生日。バレー部の伝統(?)のおかげで僕も今日は…『高校生にもなってここまで…でも…アリガトウゴザイマス』菅原さんはニヤニヤしながら僕の背中を叩き、先に出てしまう。
僕も後ろからみんなの後を追う。ポケットからスマホを取り出すが、通知はない『はぁ』またため息を漏らしスマホを戻す「中に入って来れば良かったのに」急に菅原さんのそんな声が聞こえ、僕は少し脚を急がせた
『…』
そこには先輩達と笑っては話す"君"の姿…何をそんなに笑っているのだろうか、すると彼女も僕に気付いたようだ『アンタ何してるの?』そう言ったが、数日前に一緒に帰るといっていたので、僕を待っていたんだろう。
「一緒に帰ろうと思って待ってた」そう言う彼女に『ふ~ん…』とだけいって、僕は歩き始め、それを見て彼女も他の部員に一言言って僕の後を着いて来た。
少し歩くと、彼女が僕が怒ってるのかと聞いてくる、誰しも自分の彼女が他の男と笑って話しているのを見ていい気分はしないものだ「あのね…ケーキが美味しいカフェを見つけたんだ。少しだけ寄り道して行かない?」彼女は遠慮気味にそう言ってきた。
偶然見つけたように言っているが、きっと探してくれたのだろう…僕が何も言わずにいると、更にうつむく彼女『…』彼女の前に手を出し『カフェに行くんデショ』恥ずかしかったが、そう言うと先ほどまでの表情がどこにいったのか、満面の笑みの彼女。
その笑顔をみて、顔が更に赤くなるのを感じ顔をそらした。そこは雑誌で見たカフェ…僕の好みの店…
店内に入り、注文を済ませチラッと彼女を見る。すると彼女はニコッと微笑んだ…
この笑顔が先ほど他の男に向けられていたかと思うと、イライラする、でも今彼女は僕の為にここにいて、僕の誕生日を祝ってくれている…そう考えていると、ケーキが運ばれてきた。
ケーキを掬い上げた彼女の手を掴み、自分の口へ持っていった『僕の誕生日に他の男に笑ったバツ』自分の勝手な嫉妬だとは分かっていても、これが僕のできる最大限の…そんなことを考えていると「お誕生日おめでとう」彼女は笑顔でそう言った
何度も言われた…でもこんなに嬉しいのは君だからだろう

君からの言葉と時間が一番嬉しいプレゼント
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