第15章 赤い夫との豪邸
「やあ、遅くなってすまないね」
扉が開けられるとそこにはお義父さんがいた。
「いえ。大丈夫です」
『いつもこれより遅いぐらいに帰宅するので大丈夫ですよ』
「まあ座ってくれ。今日は美桜さんが来るからいつもより豪華な食事だ。食べてくれ」
お義父さんは目尻に少し皺を寄せて笑った。
『ありがとうございます』
私も笑ってお礼を言った。そして談笑しているうにうちに料理が運ばれてきた。どれもこれもとても美味しそうだ。
〈こちらは最高級のフィレ肉のステーキです〉
メイドさんが私の前に置いた。お肉のいい匂いが私の前に広がる。
ゴクッ
私の喉がなる。
「さあ食べてくれ」
『い、いただきます!』
私はお肉を一口サイズに切ってから口の中へ入れた。