第17章 ➕ほらー
サーブ練、サーブ練。
私の頭の中はそれで一杯だった。
私は徹さんという存在を愛していたし、そりゃあその心根を慕い、見た目がちょっとばかし良いらしい事も認めるが、それ以上に一廉のバレーボールプレーヤーであることを買っていた。
その鍛えられた上腕二頭筋が躍動する様子を想像しただけで…はぁ、胸が張り裂けそう♡
これが恋だよね。
私は最高の恋をしています!
「燁ちゃん…怖くないの?」
徹さんが云う。
カンテラの小さな火に照らされた徹さんは神秘的にすら見える。
まあ、どうでもいいケド。
「上腕二頭筋…」
徹さんの腕をもみゅっと揉む。