第14章 ガールズトーク
「さあ、洗いざらい喋って貰うわよ~!」
『えー・・・私眠りたい・・・』
「心羽ちゃんっ、しっかり!」
勘弁してくれ。
午前中に早乙女学園長のお薬事件があり、その疲れもあってか眠かった。
現在、時刻は午後19時。
早めの夕食(気まずいったらありゃしない)も終わって、私達女子3人はお風呂セットを持って女風呂に向かっていた。
私としてはサーッと入ってパーッと洗ってかぽーんと温まってさっさと寝たかった。
でも女子力の高い渋谷さんと七海さんに捕まって、やむなくガールズトークに参加する事になった。・・・うん、ぶっちゃけ寝たいんだけど断るのもアレだしね。
「よーし、ぱぱっと脱ぐわよ!」
『・・・なんか、渋谷さんって頼りがいあるってよく言われない?』
「あー、まあよく言われるわね。
うだうだ言ってるのもうじうじ言うのも嫌いだし、はっきりさせたい性格なのよねー」
「ふふ、なんだか凄いよね。トモちゃんって」
「ふふん♪
そんな凄い私のパートナーはあんたなんだから、もっと胸を張りなさいっての!」
「えっ、わ・・・私はいいよ。トモちゃんの力になれてるだけでも楽しいし・・・嬉しいし」
「あーもうっ、健気な奴めっ」
『・・・・・・ゴチソーサマデス』
キャイキャイとイチャつく2人を遠い目で見ながら、私は一足先に脱ぎ終えて浴場へと入って行った。
かぽーん・・・とこれぞ温泉!的な効果音が聞こえてきそうな大浴場。
昨日と一昨日も来たけど、やっぱり広いなあ。
「さ、てと・・・・・・心羽、あんた誰に何されたのよ?」
『・・・単刀直入にくるね、渋谷さん』
「そりゃまあ聞きたいし?
クラスは違っても友達なんだし、やっぱ気になるじゃない」
かけ湯をして、ちゃぷんと湯船に浸かりながら渋谷さんがスパッと聞いてくる。
・・・傷口抉られるってこう言うのを言うのかな。
まあ・・・渋谷さんの事だし、思ってる事をバーンと吐いて楽になっちゃおう!って考えなんだろうけど。
たまにはこう言うのもいっか。
そう思って私は渋谷さんと七海さんに今日の出来事を打ち明けた。