第3章 突き進め!!苦難なお笑いの道へ~
6月10日になりました。この日の養成所でのお昼休みもいつめんで食べておりました。
「なぁ?この間ななみちゃんのバイト先の珈琲店に行った時にサンドウィッチのことで指摘してただろう?」
「そうね、してたわね。」
最初君が思い出してななみさんに聞きました。
「気になったから調べたんだけどさ。日本語として、どっちも正解だってさ。」
「ええ?そうなの?ってことはななみさんも最初君も合ってるってこと?」
私は驚いてしまいました。
「でも芸人のサンドウィッチマンさんは”サンドイッチ”ではないわよね?」
ななみさんはお弁当を食べながら静かに言いました。
「まあ、そうだけどさ。」
私と最初君はななみさんの言葉に頷きました。
「英語だと sandwichって書くんだからサンドウィッチじゃないの?」
私は笑顔で言いました。
「それに元々人の名前(海外)で”Sandwich伯爵”から名前は取られているのよね。」
ななみさんが私の言葉に付け足した後最初君は考え込んでいました。
「そう言われるとそうだなあ。他には”コンピュータ”と”コンピューター”とか”カンマ”と”コンマ”それから”アイロン”と”アイアン”あとは”ストライク”と”ストライキ”なんかもあるよな。」
「こうしてみると似てるようで同じ意味の言葉がたくさんあるんだね。なんとか考えオチに活かせないかな?」
7月の第1回目のネタ見せでの課題が考えオチとなっているのです。これはピン芸人も同じ課題に取り組みます。
「だよな。僕らは2人でネタを書くからまだいいけどさ。ななみちゃんは1人でネタを考えるんだろう?なんか大変そうだな。」
最初君が時計を見て急いで食べながら言いました。
「でも、やりがいがあって楽しそう。私は別に苦じゃないわよ。インスピレーションは浮かんできてるし、後はお笑いに必要な引き出しを開けるだけだわ。」
ななみさんは笑顔で答えました。
「お笑いに必要な箱かぁ。」
私もそろそろ考えなくっちゃいけないんだなと思いました。今からネタをどんなのにするかジャンルだけでも決めておかないとですね。最初は講師の課題に沿ってやっていくんでしょうけれどいずれは自由にネタを書くのだからね。
( ノ゚Д゚) よし!7月に向けて頑張るぞ!!と意気込む千花夏なのでした。
