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女芸人の日常

第3章 突き進め!!苦難なお笑いの道へ~


6月8日は養成所で考えオチと天丼を学びました。考えオチは少し考えないと笑えないギャグです。 早く突っ込むと流れる。また、難しすぎると分けがわからないまま終わってしまうので難しいとされています。 そして天丼は前出のギャグを2度、3度と言うこと。使い方としては、一回目のギャグを言ってから、聞いてる人がそれを忘れたころ、関係ないところや、間違った意味でそのギャグをまた言うということです。吉田講師もおっしゃっておりましたが考えオチはプロでも至難の技だと学びました。
講師の説明があった後実際に考えオチをされている芸人さんをあげてみました。
「考えオチは謎かけにも似ているからな。」
吉田講師が黒板に書きながら説明しました。
「まずテーマの関連ワードをたくさん考えよう。例えば怒りとか腹が立つ、ムカムカするという似たようなワードを引き出すんだ。次にその中から別の意味を持つ言葉を取り上げます。7月はネタ見せが多くなるからな。みんなも頭の中に入れておくようにな。そして7月の最初のネタ見せでは考えオチを引き出してもらうと思うので頑張って頂きたい。」
吉田講師の言葉をしっかり聞いて考えオチに臨もうと思いました。
この日のお昼はいつめんで考えオチを考えながら食べていました。
「考えオチかあ、難しいなあ~。」
私がため息をついていると最初君が話しかけてきました。
「ほら、例えば僕が千花夏ちゃんに”お前ってベーコンだな”って言うとするじゃない。」
「うんうん。」
私とななみさんは最初君の話に聞き入りました。
「それで千花夏ちゃんが”なんでベーコンなのよ?”って突っ込む。すると僕が”カリカリしてるからだろう”って言うってことじゃないかな?」
「なるほどね。ベーコンの焼いた時のカリカリと人が怒っている時のカリカリしているの表現を掛けた訳か。だって吉田講師だって考えオチは謎かけと似てるって言ってたわよね?」
ななみさんが最初君の言葉に頷きました。これには私も感心されっぱなしでした。考えオチとはそういうことだったのかと気付かされる日でした。

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