第5章 はじまる
穂乃果は海未にお願いして、踊りの練習を始めた。
M'sの歌が流れる。
穂乃果の記憶にはない音楽。
だけど、踊りは覚えてる。
なんでだろう。
勝手に体が踊り出す。
知らないメロディなはずなのに。
なぜか知ってる。
踊れる、歌える!!
そんな穂乃果の様子をみて、みんな驚いた。
もう何年も踊らず、歌も歌わなかったのに。
記憶がなくなった穂乃果なのに?
知っているだろうか?
記憶と音楽は結びついている。
例えば、失恋したとき
ずっと聞いていた歌は覚えているし、ふと思い出したりする。
そう。音楽には不思議な力があるのだ。
穂乃果もその不思議な力に動かされたのだろうか。
穂乃果だけじゃない、
M'sのみんなは、M'sの音楽が
その記憶を結ぶ音楽を作りたいと思っている。
これからは、スクールアイドルM'sではないM'sを…
あの頃のように輝いていた日々を…
〈END〉
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