第14章 人に物を頼むときは礼儀正しく
土方side
土「くっそ・・・何で入らねえんだよ・・・」
真選組に入ってくれと頼んでみたが、あいつはおろおろと目を左右に動かすだけだった。
そんな瑠維を見た万事屋が外に引っ張って行ったが、正直あの野郎が出てくると厄介なことになる。
池田屋のときの一件といい、この前起こった高杉達の一件といい・・・
野郎の周りに居れば、必ず大きな事件に巻き込まれる。
土「なのに・・・何でわからねえんだ!!」
俺は苛立ちを机にぶつけた。
大きな音をたてて机が倒れた。
近「まあ、トシ、落ち着け。瑠維ちゃんも迷っているんだろう。どんなに強くても、俺らみたいなバカじゃなければわざわざ命を粗末にするようなことはせん。」
土「命を粗末にさせるつもりは毛頭ねえよ、近藤さん。あいつは俺らが守ってやればいいんだ」
そう呟いた俺の言葉に、近藤さんはにやりと笑った。
近「そうか・・・トシにもようやく・・・」
土「何想像してんだ!?そういうことじゃねえから!!俺はただ、あの野郎の周りに居れば、ぜってえでかい事件に巻き込まれると思ってなあ・・・」
近「言い訳はせんでいいぞ。そうかなら、なおさら真選組に入ってもらうしかないな」
土「近藤さん!?俺の話聞いてたぁぁ!?」
まさか、外に居るあいつらに聞こえているとは知らず、近藤さんの変な話に付き合わされていた。