第2章 部屋に入ったら
「すごいねー聖星ちゃんて」
「だよなー。すごいクール」
「そして疲れる」
「面白いけどねー」
「あんまり興味ない」
……いざ降りてきてみたらこれか。いやだなこの雰囲気は。誰が何話してんのか分かんないけど、とりあえず私の話してるっていうのはわかる。
ってか、あんまり興味ないっつったの誰だコラ。別にいいけどさ。
そーっと階段を降りてテレビと会話に夢中な5人の後ろを通ってお茶を飲もうとする私。持ってきた荷物、下だったんだよね。
たしかあの中に水筒が……。
「でもさ、聖星ちゃんってあーゆーツンデレ? 的なとこかわいいよね~好みかも」
は?
がったたたたん
私死んだ。というか、倒れた。こ、の、み?
このみちゃんとかいう名前の人に似てるとかじゃなく?
「うわっ、本人」
「ドッペル?」
「違いますけど!」
っていうか、好みだって言ったやつ、誰だ。声まで覚えてないから分からないけど。