第69章 特別
みわの言葉と温かいキスが焦っているこころを落ち着かせてくれる。
グダグダ考えてこんがらがっていた思考が、ほどけていくようだ。
「……ホント、ダサいっスね……」
「いいの、涼太はいつもずるいんだから」
「……へ?」
みわは微笑んだまま、続ける。
「カッコいい涼太ばっかり、ずるい。私はいつも恥ずかしくてみっともない所ばっかり見せてるのに。だから、涼太のそういう所だって、見たい」
「……どーゆー意味?」
「カッコよくても、カッコ悪くても、優しくても、意地悪でも、全部涼太だよ。私は、全部好き。全部見たい」
「な、んスか……ソレ」
カッコ悪くて、みっともなくて、恥ずかしいトコが見たいなんて、そんな……
「何度でも言うよ。全部……見たいよ、涼太……」
みわがオレの手を取って、愛おしそうに頬ずりをする。
柔らかい頬の感触。
「好き……」
オレも、オレも好きだよ、みわ。
胸が……苦しくなるほど。
そっと包むように、みわの身体に腕を回した。
離したくない。
するするとみわの手は下りていって、オレの太腿に触れる。
「……涼太……触っても……いい?」
「でもオレ、全然……」
みわの手が、柔らかいペニスに触れる。
あれだけ扱いても全く反応しなかったのは初めてだ。
「なんか、いつもと全然違う感触……ふふ、柔らかくて、可愛い」
小さな手に包まれている感覚。
ふにふにと握っている。
みわが、こんなに情けないオレでも受け止めてくれるのが嬉しすぎて……。
「……ぁ、っ」
「……あれ……涼太、ちょ……」
みわに優しく触れられ、オレのモノは硬くなりはじめていた。