第11章 転校生の時間
教室の外で見ている烏間とビッチ。
烏間「ここからが本領発揮だ。
彼女は、自らの機能で進化する」
自律「弾道再計算。射角修正…
自己進化フェイズ5。28、02に移行」
殺せんせー「ちっちっちっ、懲りませんねぇ」
なめている時の緑の縞々模様の先生が言う。
そして再び銃器を出し、攻撃を開始する。
殺せんせー(さっきと同じ射撃。
所詮は機械ですね。
この調子ですと、またチョークではじいて…)
殺せんせーがチョークで弾いたその瞬間
触手の一本が破壊された。
殺せんせー(ブラインド!
隠し弾か…
私が弾く弾と同軌道上をいくことで
高速弾に死角を発生させたのか!
ケイトさんが特訓時に用いていた
『自身の攻撃や防御に
相手からの死角に紛れ込ませて、攻撃を食らわせる
風月流の型』と同じ…
まさか、そこまで仕込んで?;)
自律「左指先破壊。増設した副砲効果を確認」
烏間「ターゲットの防御パターンを学習し、
武装とプログラムを、その度に改良。
敵の退路を狭めていく」
自律「次の射撃で殺せる確率、0.001%未満。
次の次の射撃で殺せる確率、0.003%未満。
卒業までに殺せる確率、90%以上」
殺せんせー「うにゅぅ;」
自律「それでは殺せんせー、続けて攻撃に移ります」
ケイト「授業になんないな、これじゃ;(ぼそっ」
再び攻撃を始める自律。
自律「至近弾2発、着弾確認。
見越し予測値計測のため、主砲4もんを増設し
さらに、攻撃を継続します」
自律は、確実に殺せんせーを追い詰めていくが…
前に座る生徒たちは頭を抱え…悲鳴をあげる者もいた。
渚(僕らは彼女を甘く見ていた。
というより、認識を間違っていた。
目の前にいるのは、紛れもない『殺し屋』だ!)
ビッチ「自己進化する固定砲台。凄いわね」
烏間「彼女が撃っているのはBB弾だが、
そのシステムは、れっきとした最新の軍事技術だ。
確かにこれならば、いずれは…」
それを見ていた、ビッチ先生と烏間先生は話す。
ビッチ「ふっ(微笑)
そううまくいくかしら。
この教室がそんなに単純な仕事場なら
私はここで、教師なんてやってないわ」
そう去るビッチ先生。