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落ちた一雫

第5章  すれ違い




レイは崖に座り込んでいた。






レイ「・・・バカ・・。」



そう言って顔を埋めるレイ。
しばらくの間はずっとその調子だった。




ふ、と何かを察知して顔をバッと上げる。それと同時に海で3つの巨大な水柱が立った。




南海生物である。










キシャァァァァァァアアアアア!!!と大声を上げる南海生物。その内の1匹と目があったレイ。


レイ「あ・・・。」



南海生物は、3匹ともレイの方へと向かってきていた。



































「王よ!!!」


シン「ヤムライハ、南海生物が出たぞ!」


シンの元へと飛んできた人物はヤムライハ。八人将の内の一人で、魔導士である。


ヤム「王!!大変です!!その南海生物が・・・幼い子供のいる崖へと進んでいるとの報告が!!」
シン「!なんだと・・・!!」


シンドバッド達は急いでその崖が見える砂浜へと降りた。





シン「・・・!レイ!!!」


3匹の南海生物が覗きこむようにレイを見ていた。


シャル「なっ!あんなとこに何でいんだよ!?」
ヤム「ちょっと!アンタレイちゃんに剣持たせなかったの!?」
シャル「あの剣鞘ないから持ち歩けねぇんだよ!!」


その言葉を聞いたジャーファルはハッとした。



剣を持っていないレイは丸腰だ。戦う術がない。






ジャ「レイ・・・!!」


シン「ジャーファル!?」



シンドバッドの声に振り返る事なく一直線にレイのいる崖の方へと駆けて行くジャーファル。




その時だった。





レイが、崖から落ちた。








ジャ「レイ!!!!」




ジャーファルは走るが、間に合わない。恐らくシンドバッドの隣にいるファナリスのマスルールでも間に合わないだろう。



誰もが海に叩き付けられると思った瞬間、今までではあり得ない事が起こった。




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