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レッテル 2
第21章 感情
「ヒィイイイ―――。」
転がるように逃げる男達。
自分達から喧嘩を売っといてコレはない。
「殴られるってやっぱ痛ぇな。」
口角から出る血を拭いながら、呟く言葉。
――秋本さんがいなかったら今頃土の中だったろうな。
善司とかいうオッサンに許してもらえた事が奇跡だと、彼は感じていた。
どれもコレも、助けてくれた人達のおかげ。
人は一人じゃ生きられない。
助け合って生きていく。
彼は、その意味がようやく分かってきたような気がした。
小さな少年の小さな成長だ。
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