第27章 成仏しようか/幸村精市 4/16更新
「ちょっと! 何してるの!? 練習は!?」
勢いよくドアを開け、ズカズカと入ってくる。
マネージャーで、幸村の彼女。
「ん?」
“はぁ~い”
にこやかに、の目の前で、ふわふわする。
「え”っ? 何? また、仁王なの? コレ拾ってきたの?」
なんで、俺なんじゃ。
「俺じゃないぜよ。勘弁してくれ」
“この子、有りですよ~”
を指差す、れいちゃん。
「ほぅ。適任じゃな」
“はいっ! ばっちりですよぅ~。ただですね、問題が、一つだけ”
「なんじゃ?」
”この子、自我が強いので、入りにくいんですぅ~”
「はあ!? 何言ってんの?」
眉をしかめる。
しかし、よく分かるもんじゃ。
感心するぜよ。確かに、は気が強いからのぅ。
まっ、幸村の女じゃ。
俺には、関係ないがな。
「まっ。なら、問題ないね。」
「だから! 何の話だよっ! 無視するな!!」
きゃんきゃん、吠え始める。
「どうやって入れるか……?」
幸村、俺を見ても答えは、ないぜよ。
“一瞬の隙を作るですよ!”
隙を作るねぇ。
「ちょっと、精市! なんの話しなの!?」
幸村に詰めよる。
おっ。閃いたぜよ!
に気付かれないように、後ろにまわる。
「!」
「何!?」
勢いよく振り返ったに向かって、投げつける。
「に”ゃっ!?」
驚き、目ん玉をひんむく。
くくっ。うけるのぅ。
投げつけたのは、ゴキOリのおもちゃ。
「いいぜよ」
”れいちゃん、行っきまぁ~す!”
すうっと、の身体の中に、入っていく