第7章 空と海
涼音SIDE
「うーみだー!!」
バスを降りると綺麗な海が広がっている。
「大輝!海だよ!」
私は海岸沿いに走った。
太陽できらきらと反射している海。
…きれい。
「騒ぎすぎだろ、去年もきたっつーのに」
「好きな人とくる海は特別だよ…」
あれから大輝と私は結構仲良くなった。
ケンカももちろんするが
その分、仲直りするときには
優しくしてくれる。
「そんなこというんじゃねぇよ…」
「なっ!…ちょ、みんない…」
「うるせー…お前がわりぃ」
そういってニヤッと不敵の笑みを
浮かべる大輝。
「だめだってば…ん…」
みんなに見えないように
私が手に持っていたタオルを
大輝は頭からかぶせて
軽くキスをした。
甘い甘いキス。