第9章 シンドバットに新婚のアレを…してみる!【現パロ/甘】
『お帰りなさい!』
「あぁ、ただいまレイ。」
ジャケットと荷物を受け取ると、部屋へ引き返そうと歩き出す。
「おいおい、今日が新婚さんになって初めての帰宅だぞ?」
『え、ぁあ…そうですね?』
そう切り返すと、違うと言いたげな(そうじゃないだろう!という文字が顔に書いてある)…そして至極不服だと言わんばかりの視線が注がれている。
急に騒ぎ出したかと思ったら…一体なんだというのだ。
「仕事から帰ってきた旦那さんに何か一言ないのか?」
そう言われても、ピンと来ないものは来ないのだから仕方がない。
…そうか、普段よりも帰りが早い…仕事のことで労って欲しいのか。
『…お疲れ様です?』
「ちがう!!」
すぐさま否定の声が跳ね返ってきた…
一体何がしたいんだ…この人は。
「ホラ、定番のアレだ!言ってくれないのかっ?」
『えっ?…定番??』
新婚の初めての帰宅で…定番の…?
しばらく腰と顎に手を当てて考えていると、一つの答えに辿り着いた。
『……あ…でも、アレは…。』
さすがにあの台詞を言うのは…抵抗がある。
羞恥心に悩んでいると、彼は困ったような笑顔で笑いかけてきた。
「残念だよ…それを楽しみに今日…仕事、頑張ってきたのになぁ。」
『えっ!?仕事を!?』
普段は部下のジャーファルさんに仕事を任せ切りの彼が…!?
珍しくいつもより帰りが早いと思ってはいたが…そうだったのか…。
「驚き過ぎだろう…」
苦笑いする彼をついつい疑惑の目で見つめ返すと、やれやれと言った感じで「…信じてもらえてないようだ…ジャーファルにでも確認してくれ。」と言った。
そこまで言うのならば、頑張ってきたのかもしれない。
仕方ないか…言い出したら聞かないし…。
溜息を零すと言葉を紡いだ。
『…ご飯にします?お風呂にします?…それとも、私?』
「もちろん、キミがいいなっ♪」
ふわりと抱き上げられて、寝室へと連行される。
冗談というか…その場だけの、労いの台詞のつもりだったのだが…。
どうやら彼は最初からそのつもりだったらしい。
『ひゃっ!?いや、でもご飯は!?お風呂だって…!冷めるし…っ!』
「早く終わらせて、後でちゃんといただくよ…レイを食べてからね?」
『~~~~~~ばかっっ!!』
やはり予想通り、盛っていた。
ねくすとあとがき→
