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【黒バス】私の彼氏はバスケ部です

第45章 キラキラオオカミさん【黄瀬涼太】


「あれ?千花ちゃんは?」

ふと、秋菜が振り向くと千花がいない事に気付いた。

「私が探してくる。みんなは地図通りに進んでって」

夏姫は秋菜たちに告げ、千花を探しに来た道を戻った。

「千花ちゃん~!!千花ちゃん~!!」

夏姫は千花の名前を呼んだが、返事はなく木の葉が風に擦り合わされる音だけが返ってくるだけだった。

「どこ行ったんだろ…」

「どうかしたんスか?」

後ろから声がし、振り返ると金髪のオオカミが立っていた。

「で…出たぁぁぁぁ!!」

夏姫は反射的にオオカミから逃げ出した。

「ちょっ!!待つっスよ!!」

しかし、後ろからオオカミが追い掛け、足の速いオオカミはあっという間に夏姫に追いついてしまった。

「待つっスよ…なんで逃げるんスか」

「あああ…この世の終わりだ…」

「酷いっスよ!!まだ俺何もしてないっス!!」

「ご…ごめんなさい……」

「いや、俺もいきなり追い掛けたから。それよりどうかしたんスか?」

「あ、うん。友だちがはぐれちゃったから探してるの」

「でも今は君も迷子なんじゃないんスか?」

「え!?」

夏姫はようやく自分が居る周りを見渡した。

「どこ…ここ」

「俺も分からないっス」

笑顔で答える黄瀬に夏姫の顔は青ざめていった。
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