第28章 夏祭り【黒子テツヤ】
【黒子】
夏休みに入ったもの部活で朝から暗くなるまでバスケ漬けの毎日を過ごしていた。
『んじゃ、今日はこれでおしまいね。私、友達と花火大会に行くから~』
部活はカントクは花火大会に行くからと早く終わってしまった。
『夏姫さん、僕たちも行きませんか?花火大会…』
『行きたい!』
部活終わりでは荷物も多いのと夏姫さんは準備があるからと一旦家に帰り待ち合わせをした。
「黒子くーん!」
白地にピンクの柄の浴衣を身にまとった夏姫さんは僕に手を振りながら此方へやってきた。
「お待たせ。遅くなってごめんね」
どうしても浴衣が着たくて…と、照れながら僕を見つめた。
「いえ、大丈夫ですよ。待ったかいありましたから…」
普段見れない姿はとても可愛いらしかった。
「行きましょうか」
「うん」
手を繋ぎ僕たちは花火大会の会場へ入って行った。
夏祭り、おまけに花火大会と言うこともあり、人、人、人…
もし、この人ごみで夏姫さんとはぐれてしまったら…
「夏姫さん、はぐれないように……あれ?夏姫さん…」
考えた矢先の事僕は見事に夏姫さんとはぐれてしまった。
「わん!!」
「2号……捜しましょうか」
一緒にと連れてきた2号と共に夏姫さんを捜しに僕は人ごみの中を歩き始めた。