• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウト

第37章 【こだわり】


「うって何だ。」

ドアを開けると義兄の力がいた。

「いやびっくりして。」
「それも本当なんだろうけど、何か珍しく電話で長いこと喋ってたね。」
「そら私かてたまには。」

美沙は言って台所へ降りようとした。

「及川さんかな。」

ギクリとした。

「聞いてたんやないの。」
「いや、谷地さんとか日向あたりなら普通に答えるだろ、お前。」
「何という。」

本当に義兄の察しの良さにはかなわない。

「動画のお礼来た。」
「そっか。」

美沙は落ち着かなくなって思わず聞いた。

「兄さん、何を心配してるん。」

今度は力がギクリとした様子を見せた。

「大丈夫やって。」

美沙は笑って言った。

「私はまだここにおるよ。」

言った瞬間に義兄に抱っこされた。ここは部屋の外だ、義父母に見られたら何と言い訳するつもりなのか、美沙は内心慌てる。

「今更だけどお前、いい子だけどホント変わってるな。こんだけ俺が縛り付けてるのに嫌じゃないのかい。」
「好かん人の言う事聞けるほど私は人間出来てへん。それにあまりにあれやったらいくら何でも言う。」

美沙は正直に答えた。力はそうだったな、良かったと安心したように呟いた。

幸い義父母にこの状況は見つからず、美沙は台所へ行って水分補給をした。

次章に続く
/ 224ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp